2007年12月28日金曜日

お疲れさま 光世サンタ 綾子さんと始めたXマス会 今年で幕

【旭川】小説家の故三浦綾子さんの夫で、三浦綾子記念文学館長の光世さん(83)の、旭川市内の自宅で二十六日、最後の「子どもクリスマス」が開かれた。二人でプレゼントを用意し、近所の子供たちを招き続けたパーティーだが、光世さんの高齢により四十八回目の今年で幕を下ろした。百人近くが訪れ、最後のサンタ姿の光世さんと交流した。
 クリスマス会は綾子さんが作家活動を始める前の一九六○年から開いてきた。旭川営林局に勤めていた光世さんが、忘年会欠席者に渡された五百円を持ち帰り、綾子さんが「近所の子供を集めてクリスマスを祝おう」と発案。ともにキリスト教徒で子供好きの二人は贈り物を用意し、当時住んでいた九畳一間の家に十人の子供たちが訪れた。
 参加者は年ごとに増え、「十年目ごろからは百人を超えた」と光世さん。赤いサンタクロース姿もおなじみになった。綾子さんが十月に亡くなった九九年も「休んだら綾子が悲しむ」と続けた。
 この日は札幌から駆けつけた親子を含め、約六十人の子供と親や協力者たちが訪れ、光世さんが「集まってくれてありがとう」とあいさつ。参加者の電子ピアノ演奏などを楽しんだ。最後にサンタ姿の光世さんが子供たちにお菓子やおもちゃを渡した。光世さんは「五十回まで続けたかったので残念。でも、私も年を取りました。綾子も天国で『ご苦労さん』と言ってくれるでしょう」と話した。

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